広島もとまち水族館の大きな魅力は、「生命の舞台」をテーマにした物語性と象徴的な空間演出です。
[Marin note / 多様性のシーン]
海水魚が優雅に泳ぎ、光を纏ったクラゲが漂う姿は幻想的な情景を生み出し、果てしなく広がる生命の営みを感じさせてくれます。
[Coral / 色彩のシーン]
鮮やかなアートワークが、サンゴ特有の有機的なフォルムと幾何学的なデザインを取り入れて空間を彩り、そこに暮らす生きものたちがアートと生命の調和を描き出します。
[海の花鳥風月 / 神秘のシーン]
光の切り絵作品「花鳥風月 ～海と大地でつながる、一つの地球。～」がイメージ空間を包み込み、訪れる人々を幻想的な物語の世界へと誘います。
洞窟を思わせるような入口を進むと、来館者を迎える序章の空間が現れます。四方に映し出される生命のきらめきと力強い映像は、水面へと波紋のように広がり、会場全体を幻想的な世界へと包み込みます。
迫力とともに、リアルとバーチャルが融合することで生まれる没入感は、これから始まる「生命の舞台」への期待をさらに高めてくれます。
源流を思わせる深い森や、身近に感じられる浅い森をイメージした空間で、森に暮らす魚類・爬虫類・昆虫類などを展示します。小鳥のさえずりに耳を傾けながら、四季が穏やかに移り変わる中で、たくましく生きる生きものたちの息遣いを体感できる工夫が施されています。
さらに、体験型の「森の研究所」では、書籍やハンズオン展示を通じて、多様な発見や学びを楽しむことができます。
真っ白で静謐なキャンバスのように、あらゆる色をそぎ落とした空間。そこに置かれた水槽の中だけに色彩が宿り、生きものたちが命の輝きを放ちます。舞台に立つ主役は、ただ水槽の中で生きる存在たちです。
この独自の演出によって、ふだん見過ごしがちな生きものの繊細な美しさや力強さが、いっそう鮮明に際立ちます。
青のゆらめきと穏やかな潮の流れを思わせる香りが、まるで海の中を漂っているような感覚を呼び起こし、神秘性とやすらぎに包まれた時間をもたらします。
優美に泳ぐ海の魚や、光を帯びながら浮かぶクラゲたちが幻想的な景色を織りなし、生命の営みの広がりを無限に感じさせてくれます。
穏やかな波が寄せる白い砂浜を一歩踏み出すと、そこは色とりどりのサンゴに囲まれた海の世界が広がります。
サンゴ特有の有機的なフォルムや幾何学模様を取り入れた鮮やかなアートワークが、空間全体を彩り、訪れる人々を魅了します。このインスタレーションでは、サンゴ礁に生息する多様な生き物たちも展示され、アートと生命が共鳴する世界を体験できます。
さらに、真珠の取り出し体験を通じて、世界に一つだけの思い出を作ることも可能です。何度訪れても新しい発見がある、体験型のゾーンも併設しています。
日本の自然美と季節の移ろいを象徴する「花鳥風月」をテーマにした、神秘的な空間です。酒井敦美氏が手掛ける壮麗な光の切り絵作品「花鳥風月 ～海と大地でつながる、一つの地球。～」は、訪れる人々を幻想的な物語の世界へと誘います。
切り絵アートと海の生きものたちが織り成すこの神秘の空間では、自然の摂理や生命の尊さを、五感で存分に感じることができます。
和の趣と黄金の輝きが織りなす日本の美しさと、舞い泳ぐ錦鯉が描き出す華麗な世界を忠実に再現。黄金の茶室をイメージしたカフェで、ゆったりとした優雅なひとときが楽しめます。
絶滅と進化の時を示す時計は、静かにその針を進めながら、生命の儚さや危機を私たちに語りかけます。
最後の展示を観賞することで、当館のテーマや展示の意図を感じ取り、未来について考えるきっかけとなればとの思いが込められています。
