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広島県三次市でクラスター発生 23人の新型コロナウイルス感染確認

記事:2020.4.12

2020年4月11日(土)、広島県三次市で23人の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染者が確認され、広島県内で初めてクラスター(集団感染)が発生したと発表がありました。感染者数は、三次市では前日までの3人と合わせて26人、広島県内では56人になります。
湯崎知事からの緊急記者会見内容は以下の通りです。

クラスターの発生状況

4月10日までに三次市で感染が確認された3人の濃厚接触者と接触者を徹底的に調査し、60名以上の検体検査を実施。
その結果、4月9日に感染が確認された県内25例目(80代女性)患者が利用している介護サービス事業関係者19名と、その他関係者1名が陽性と判明。
また、4月10日に感染が確認された県内30例目(50代女性・訪問介護員)の親族3名が陽性と判明。
今後、厚生労働省のコロナウイルス対策推進本部のクラスター対策班に対して専門家の派遣を依頼する予定です。
今回判明した患者の受け入れ先は、感染症指定医療機関と協力医療機関を複数調整しています。
湯崎知事からは、「この度のクラスターは感染リンクがほぼはっきりしているので、全力で封じ込めにあたる。これにより直ちにフェーズが変わるとは考えていないが、専門家の意見を聞きながら、適切に対処していきたい。」と説明がありました。

感染患者の情報

[県内34〜50人目の感染患者(17人)]
県内25例目(80代女性)患者が利用していたデイサービス(通所介護施設)の利用者。
年齢：70代2人、80代9人、90代6人
性別：男性2人、女性15人
居住地：全員三次市
症状：5名症状あり(軽症)、10名症状なし、2名確認不明

[県内51人目の感染患者]
県内25例目(80代女性)患者の知人で家を訪問。
年齢：70代
性別：女性
居住地：三次市
発熱があり、4月10日に検体採取。4月11日にPCR検査の結果、陽性が判明。

[県内52人目の感染患者]
3月27日と4月3日に県内25例目(80代女性)患者への訪問介護サービスを行った訪問介護員。
性別：女性
居住地：三次市
4月7日咽頭痛発生
4月8日発熱
4月9日嗅覚・味覚障害発生
4月10日検体採取
4月11日 PCR検査の結果、陽性が判明

[県内53人目の感染患者]
3月31日、4月4日・8日に県内25例目(80代女性)患者への訪問介護サービスを行った訪問介護員。
年齢：40代
性別：女性
居住地：三次市
4月11日に検体採取。PCR検査の結果、陽性が判明

[県内54人目の感染患者]
県内25例目(80代女性)患者に訪問介護サービスを行った訪問介護員で、県内30例目(訪問介護員)患者の親族3人の内のひとり。
年齢：10代
性別：女性
居住地：三次市
職業等：三次看護専門学校学生
4月2日 37.3度の発熱、頭痛、筋肉痛が発生。その後症状改善
4月11日検体採取。PCR検査の結果、陽性が判明。現在症状は安定

[県内55人目の感染患者]
県内25例目(80代女性)患者に訪問介護サービスを行った訪問介護員で、県内30例目(訪問介護員)患者の親族3人の内のひとり。
年齢：10代
性別：女性
居住地：三次市
4月1日頭痛、嗅覚・味覚障害発生、症状継続
4月11日検体採取。PCR検査の結果、陽性が判明

[県内56人目の感染患者]
県内25例目(80代女性)患者に訪問介護サービスを行った訪問介護員で、県内30例目(訪問介護員)患者の親族3人の内のひとり。
広島県内在住
4月11日に検体採取。PCR検査の結果、陽性が判明。

現時点で23名に重篤患者はいません。
今回、学生に感染者が発生した三次看護専門学校は、4月13日から濃厚接触者の感染がないことが確認されるまで臨時休校されます。

湯崎知事から県民にお願い

感染者のプライバシーをネット上に晒す行為が見受けられています。このような行為は感染者の心を閉ざして調査(接触者等)の妨げになっています。新型コロナウイルスは誰にでも感染の可能性がある感染症です。
個別名称を発表した施設は県民の不安を解消するためです。これらの施設には敬意を評しています。新型コロナウイルスとの戦いは皆が連帯して取り組まなければなりません。

また、同日に広島市で新たに1人、福山市で新たに2人の感染者が確認されており、4月11日では計26人の感染確認となります。